都市ガーデニング——屋上農園・シェア菜園が作る新しいコミュニティ
東京の都市部で、屋上農園・シェア菜園・市民農園の利用者が広がっている。食べ物を育てる行為そのものより、その周辺で生まれる人間関係と場所の再発見に、この動きの意味がある。
現代日本の暮らしと文化を、深く観察する編集室
東京の都市部で、屋上農園・シェア菜園・市民農園の利用者が広がっている。食べ物を育てる行為そのものより、その周辺で生まれる人間関係と場所の再発見に、この動きの意味がある。
新規就農者の数自体は依然として限定的だが、若い世代の新規参入者の姿勢には明確な変化がある。有機・自然栽培、ダイレクト販売、SNSによる顧客との直接取引。農業の経営モデルが再構築されつつある。
日本の書店全体の数は長期的に減少を続けている。一方で、この10年、小規模な独立書店が東京や地方都市で新規開業する事例は着実に増えた。経営モデルを観察すると、それは「書籍販売業」の再定義の試みである。
1990年代後半から2000年代にかけて、無印良品の「家」やSuMiKaをはじめとする住宅提案は、伝統的な和風住宅でも欧米的なモダンでもない「和モダン」という中間領域を定着させた。この系譜がいま、どのような位置にあるのかを確認する。
2010年代以降、谷中・根津・千駄木、そして蔵前・馬喰町といった東京の下町エリアに新しい小規模店舗が次々と開業した。この動きは商店街の若返りか、観光化による住民疲弊か。両面を持つこの変容の構造を整理する。
1950年代から形成されたジャズ喫茶の空間設計——スピーカー配置、照明、家具、レコード棚——には明確な文法がある。2010年代以降、その文法は新世代の店舗で意識的に引用・変奏されている。
2010年代後半から活発化した地方移住の波は、5年から10年を経て定着と離脱の姿が見えてきた。なぜ続く人と続かない人がいるのか。統計と個別事例から、移住成功の条件を観察する。
コロナ禍以降のリモートワークの定着によって、東京と地方の二拠点で生活する層が現れた。ただしメディアが描く「自由で豊かな二拠点生活」の実像と、実際に続けている人々の日常は、必ずしも一致しない。
一蘭の仕切り席、ソロ用焼肉チェーン、一人旅プラン、女性向けソロ居酒屋。2010年代以降、日本の外食・観光・余暇産業は明確に「一人」という顧客像を想定した商品開発を進めてきた。その背景には単身世帯の増加と、「おひとりさま」という語彙の再定義がある。
近藤麻理恵の成功以降、日本のミニマリズムは多層的な実践となった。インフルエンサー中心の「見せるミニマリズム」と、住宅事情から生まれた「生活のミニマリズム」は、同じ言葉で呼ばれていても別のものである。